


まず作品に関してですが、「革新」と「伝統」この2面性を組み込むというところがテーマになってきます。そして「マイノリティーへの追究」。これは人生のテーマでもあります。いつでも世の中を変えるのはほんの一握りのマイノリティー、自分もそうでありたいと常日頃思いますね。
書道家になる前はサラリーマンをしていました。大学を卒業しサラリーマンという普通のレールを歩むというのは自分にとって全く納得いくものではなく、自分の夢や目標より「目前にある現実、他人との比較による自己重要感」を優先していました。そして何より「親・世間の引いたレール」を歩いていました。「サラリーマンを辞め書道家になる」この決断が今考えれば初めて100%自分の意志になりましたね。書道は8歳からやっており、勉強や部活などで忙しくなってもコツコツ続けておりました。師匠の方にも恵まれていたせいか辞めるという発想もなく顔を洗うように「習慣化」しておりました。気づけば自ら率先して学びを請い、そして大学からは多くの人に表現し何かを伝えていきたいという強い想いに駆られました。なので「書道家」として一生をかけ筆を振るい「表現」し「伝え」、「遺す」ということを決意しました。
国内での展覧会というのは非常に退屈なもので、大きい展覧会で上位の賞になってくると結局「カネ」の世界になっていきます。それを知ってしまった瞬間、国内展への意欲は失せました。また行った人は分かると思うのですがどれも似たような作風・額装でこれもまた退屈な理由です。 海外展は金額面ではかなり負担が増えるというデメリットがありますが、斬新な作品や違うアートを見ることで刺激になり、フラットな目線で評価が下される。そして現地の人々との人脈も広がるのでメリットの方が遥かに多くあるので海外展にシフトしました。
近々でいうと2017年の「New York展 “DISCOVER THE ONE JAPANESE ART in NY 2017” 準グランプリ受賞」、そしてインド国立ガンジー記念博物館より授与された「国際平和褒章」は自分にとって大きな受賞になりました。またその活動が認められ過去「画家モネ」も所属していた130年の歴史を誇る「英国王立美術家協会(RBA)」の名誉会員、そして世界四大美術館として認められている「國立故宮博物院」の国際友好会員にも有難いことに認められました。
ニューヨーク展の「不動」という作品ですね。掛軸の作品で般若心経の上に金墨で「不動」と書き上げています。 軸装も拘り抜き、紋章の入った麻地を使い、軸先などには仏具用のものを特別にあしらってもらいました。和歌山県田辺市真砂市長にも同じ作品を納品させてもらい、今現在も注文が来ております。海外の人が見た一瞬で日本寺院に来たという空気を味わってもらえるように書いた作品が日本でも非常に人気です。
最終的に目指すところは書道界で名実ともに頂点に立つことです。その落とし込みとして今目指しているのは「空間デザインに書を入れること」です。具体的なことはこれから実際にやることを見てもらうのが一番早いので、今後の活動をご期待ください。
◆日本の作家紹介 Vol.1801
日本発!世界へ!
書道家
朔馬
朔馬氏の作品は世界中の人々を魅了しています。その活動範囲は広く書の領域を超え数々のシーンでコラボレイトしています。世界デビューの朔馬氏へのインタビューが実現いたしました。
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